失業したばかりのトラヴィス(エイドリアン・ブロディ)は反戦デモで若い女性ベイ(マギー・グレイス)と出会い、恋におちた。ベイは暴力を好まない穏やかなトラヴィスに惹かれ、かねてから計画していたインド旅行に誘うが、トラヴィスには先立つものがない。そんな折り、一件の求人広告が目に留まる――
14日間の実験に参加して日給1000ドルの高額報酬。説明会に行ってみると“きわめて安全な環境で行なわれ、危険はない。ただし、人権を侵害する可能性がある”という。志願したトラヴィスは選考を経て、晴れて被験者に抜擢される。他には温厚で人当たりの良いバリス(フォレスト・ウィテカー)、気が弱く冴えない感じのグラフィック・ノベル・ライターのベンジー(イーサン・コーン)、女好きのチェイス(キャム・ギガンデット)、元受刑者という過去を隠して参加しているニックス(クリフトン・コリンズ・Jr)ら24人の男たちが選ばれた。
実験は単純なものだった。24人の被験者たちは看守役と囚人役に分けられ、模擬刑務所で24時間それぞれの役割で振る舞う。囚人役は名前ではなく番号で呼ばれる。監視カメラだけが彼らの様子を観察し、暴力行為があれば赤いランプが点灯して実験は即中止となり、報酬は支払われない。トラヴィスは囚人役を割り振られる。彼と親しくなった誠実そうな男バリスは看守側に回った。
かくして実験はスタートする。始まりはただの役割に過ぎなかったが、2日目には崩壊。常識者であるはずの被験者たちが変化し、閉ざされた場所で極限状態に置かれていく。そして次第にエスカレートするトラヴィスとバリスの対立。多数の監視カメラが見守る中、理性の奥底にひそむ狂気が目覚め始め、誰もが予想していなかった事件が起きる・・・。

緻密な脚本による息もつかせぬ斬新なストーリー、多彩なキャラクターで人気を博した海外TVドラマシリーズ「プリズン・ブレイク」に終止符を打ったポール・シェアリングが新たに放つ“獄中”の衝撃。
このヒットメーカーがドイツ映画『es[エス]』の元ネタにもなった、“スタンフォード大学監獄実験”に題材を見出し、驚くべきリアリズムとスリルを持って人間の本質をあぶりだす心理スリラー、それが『エクスペリメント』だ。
選ばれた24人の男たちを看守と囚人にわけ、14日間にわたって刑務所と同じ環境で過ごさせる心理実験。参加者たちは、ルールを守ってそれぞれの役割を演じれば、日当1000ドルの高報酬を得られると軽く考えていた。しかしそれは演じるだけでは終わらず、やがて実験は極限の緊迫状態へと突入する!
1971年にアメリカのスタンフォード大学で実際に行われた実験。心理学者フィリップ・ジンバルド博士は、普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、本来の人格に関わりなくその役割に合わせて変わっていくことを証明しようとした実験を行った。模擬刑務所で14日間のスケジュールが予定されていたが、わずか6日間で中止された。そこで一体何が起こったのか?
本作はフィクションの体裁をとりつつも、その恐ろしさを的確な設定と描写でとらえる。支配欲とエゴ、恥辱、卑屈、憎悪……支配する者と支配される者の間に生じる人間性の歪みを生々しく描きながら、人間の醜さをあぶり出す。人間が人間でいられなくなるほどの極限状態。その恐ろしさは、理性の奥底にひそむ狂気の存在を意識させ、強烈なショックをあたえるに違いない。


1,000でご鑑賞いただけます!
※2010年12月4日(土)より2010年12月12日(日)まで有効
※ヒューマントラストシネマ渋谷でのみ使用可能
※本券1枚で1名様のみ割引適用
Ticket
Access
脚本・監督 ポール・シェアリング 主演:エイドリアン・ブロディ『戦場のピアニスト』/フォレスト・ウィテカー『ラストキング・オブ・スコットランド』/キャム・ギガンデット『トワイライト~初恋~』/クリフトン・コリンズ・Jr『カポーティ』/マギー・グレイス『消された真実 グリニッチ殺人事件』/イーサン・コーン『アートスクール・コンフィデンシャル』








